今日は辛島文雄さんの命日。
辛島さんは日本を代表するジャズピアニストだけど、昔、短い間だったけどお世話になったことがある。短かったけど、私にとってはもの凄く濃い時間だった。
ギターリスト(私の師匠)のローディー(業界では’ボーヤ’という)をしていたので、辛島さんには地方のツアーなどでお世話になりました。
この写真は北海道の音更だったと思う。温泉のログハウスでの宴会にて。

この時の北海道ツアーは1週間位、毎日300km位、あちこち機材車を運転して移動した。
お世話になっていながら、晩年、闘病されながら演奏活動されていたことも自分は知らなかった。
2年前に亡くなったことを知った時はショックだった。何年もお会いしておらず、不義理にしていたのに、思わずマネージャーさんに「何か人手が必要で、手伝えることがあったら教えてください」なんてメールを送ってしまった。
本当はいつか辛島さんと同じステージに立って、恩返しをしたいと思っていたのに、できないままで来た自分がとても情けなくて、告別式にも出れなかった(涙)。
ローディー(ボーヤ)をやっていた時は、たくさんの有名なミュージシャンやその周りの人達に接する経験ができた。いい人も居れば、本当に(地獄のように)嫌な人も居るのだ。音もたくさん聴けたけど、これもいい経験になった。こんな人も居るんだなと、。
そんな上下関係が厳しい世界で、ボーヤなんて奴隷と同じような地位だったけど、一流の人ほど、下働きのボーヤにも仕事が終わると優しく声をかけてくださった(私の師匠もそうだった)。
演奏はもちろん素晴らしいのだけど、
自分にとっては、辛島さんはそんな「あったかい」一流ミュージシャンの一人だった。

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